花粉症の季節に、生の果物や野菜を食べたら口の中がかゆくなったり、イガイガしたりした経験はありませんか?
- りんご、モモを食べたら口の中がイガイガした
- 豆乳を飲んだら口の中が痒くなった
など、こういった症状は「花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)」や「口腔アレルギー症候群(OAS)」などと呼ばれる花粉症由来の症状かもしれません。
このページでは、花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)/口腔アレルギー症候群(OAS)について解説していきます。
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花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)/口腔アレルギー症候群(OAS)とは?
花粉-食物アレルギー症候群は(PFAS:Pollen-Food Allergy Syndrome)、その名の通り、花粉症を持つ人が特定の生の果物や野菜を食べたときに起こるアレルギー反応です。果物や野菜を食べた後に口・唇・喉などにイガイガ感やかゆみ、腫れがみられます。多くの場合、口の中にとどまり、数分から数十分で自然に治まります。
主な症状は口の中や喉にかゆみなどの不快感として現れるので、口腔内アレルギー(OAS:oral allergy syndrome)とも言われます。
また、 アナフィラキシーショックのような重篤な症状を生じにくいという特徴があります。
厳密にはその食物に対するアレルギーではない
花粉-食物アレルギー症候群は、その食物に対するアレルギーではありません。花粉(吸入性アレルゲン)に対する抗体が、その花粉に似ている野菜や果物の抗原に交差反応してしまい、口の中でアレルギー反応を起こしてしまうというわけです。
PFAS/OASは、花粉アレルゲンと構造が似ている食物のタンパク質に対して、すでに作られたIgE抗体(アレルギーを引き起こす抗体)が反応する「交差反応」が原因です(鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版)。
例えば、春先の樹木(ハンノキ、シラカンバ)の花粉症は、モモに対して交差反応を起こすことが知られていますが、この場合は、ハンノキ・シラカンバに対するIgE抗体が構造が似ているモモに対して反応してしまうという構図であって、モモに対して食物アレルギーを発症したわけではありません。
注意が必要な「花粉と食物」の組み合わせリスト
日本では、特にシラカバやハンノキなどの花粉症を持つ方が、バラ科の果物(りんご、モモ、さくらんぼ、ナシなど)で症状を起こしやすいとされています。
スギ・ヒノキ花粉症の方も、一部の野菜(例: トマト)で反応が出ることがありますが、シラカバ系ほど頻度は高くありません。花粉-食物アレルギー症候群は、花粉症の人が全員なるわけではなく、個人差があります。
どの花粉にアレルギーがあるかによって、反応しやすい食べ物は異なります。代表的な組み合わせをリストにまとめました。
| 花粉の種類 | 反応しやすい主な食べ物 |
| シラカンバ・ハンノキ(春) | リンゴ、モモ、ナシ、サクランボ、イチゴ、メロン、キウイ、大豆(豆乳)など |
| イネ科(カモガヤなど/初夏) | メロン、スイカ、トマト、オレンジなど |
| ブタクサ・ヨモギ(秋) | メロン、スイカ、バナナ、キュウリ、セロリなど |
| スギ(春) | トマト(※報告数は他の花粉より少なめです) |
花粉と食物の関連図

簡易表
さらに詳しい一覧表です。花粉の飛散時期、分布地域も参照できる図です。

一覧
アレルギー検査
症状がある人でも、自分が花粉症であることを認識していない人がいます。
花粉症はアレルゲンが目に見えない事が多く、見逃されているケースもあります。そこで当院では、Viewアレルギー39検査をご用意しています。(View39検査では、アレルギーの原因となることが多い39項目のアレルゲンに対する特異的IgE抗体価を血液検査で調べることが可能です。(※要血液検査、小児不可)
View39のサンプルです。
詳細はこちらを参照ください。血液検査が必要ですが、当日検査可能です。
対策と対応
花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)/口腔アレルギー症候群(OAS)らしい症状を自覚したひとは、原因となる食物を控える方が良いでしょう。しかし、多くのアレルゲンは加熱処理によって抗原性が低下することから、ジャムなど原因食物を加熱処理したものは摂取可能です。
- 花粉症の人が
- 花粉症の時期に
症状が出るのが特徴なので、花粉症のシーズンが過ぎれば症状が治まり普通に食べれる人もいます(個人差あり)。前述の通り、症状は口腔内にとどまり、アナフィラキシーのような強いアレルギー反応に至ることは極めて稀です。したがって、過度に避ける必要はありません。
まとめ:気になる症状は早めに相談を
花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)は、多くの場合軽い症状で過度に恐れる必要はありません。「花粉症の時期だけ口が痒くなるのは気のせいかな?」と思っていた方も、それが体の免疫反応によるものであると知ることで、原因がわかると、精神的にもスッキリして、なおかつ適切な対策を取ることができます。診断にはアレルギー検査が有用です。また元となる花粉症の症状に対する処方も可能です。
「生の果物で口の中がかゆくなる」などの気になる症状がある方は、一度ご相談ください。
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