カルシウム拮抗薬は、この薬は日本で高血圧治療に最も多く処方されている降圧薬の一つです。血管筋肉を緩め、血圧を下げる働きが強く効果を実感しやすいのが特徴です。
カルシウム拮抗薬の種類には大きく分けてジヒドロピリジン系と非ジヒドロピリジン系がありますが、このページでは高血圧の治療に用いられるジヒドロピリジン系に限定して記載します。
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カルシウム拮抗薬の作用、代表的な薬剤について
血管を緩め血圧を下げる薬
血圧が上がる一因は、血管が収縮することです。血管の平滑筋細胞にカルシウムイオンが入り込むと筋肉が縮まり、血管が狭くなって血圧が上昇します。カルシウム拮抗薬はこの「カルシウムが入る通り道(L型カルシウムチャネルなど)」をブロックし、カルシウムの流入を抑えます。結果として、血管が緩み、血圧が下がります。(一部、カルシウム拮抗薬には冠動脈にも作用し、冠攣縮性狭心症にも有効です。)
降圧効果が十分に期待でき、電解質異常やその他代謝に悪影響を及ばす、高齢者にも使いやすいことから降圧薬の中で一番良く処方される薬剤です。
その安全性の高さから、従来は禁忌とされていた妊婦への使用も緩和されました。
代表的なのはアムロジピンとニフェジピンです。他には、シルニジピン(先発品:アテレック)、ベニジピン(先発品:コニール)などがございますが、ここでは紹介を割愛します。
アムロジピン
カルシウム拮抗薬の中でも最も処方されているものです。先発品は、ノルバスク、アムロジンがあります。半減期が長く(36時間)、1日1回の服用で安定した降圧効果が期待できます。副作用も少ないため、好んで処方される機会が多い薬剤です。
ニフェジピン(アダラートCR)
アムロジピンについで処方される歴史ある薬剤です。現在は徐放剤であるアダラートCRが代表的で、その降圧効果の高さから処方される機会の多い薬剤です。早朝高血圧にターゲットをおいて1日2回服用するなどの処方を良く目にします。高用量だと80mg/日の使用も可能で、最も降圧作用が強いとされますが、副作用の頭痛、顔面紅潮、浮腫に注意が必要です。
冠攣縮性狭心症にも有効な薬剤で循環器内科の医師が好んで処方する印象のある薬剤です。
当院ではアムロジピンをまず出すことがほとんど
どちらに優劣があるわけではないですが、アムロジピンは長く効き飲み忘れ、アダラートCRはキレが良く用量を増やせるイメージです。
| アムロジピン | アダラートCR | |
|---|---|---|
| イメージ | 長く効く | キレが良い、降圧効果が高い |
| 私の処方頻度 | ◎ | △ |
当院での処方を開始する場合、基本的にはアムロジピンです。理由としては、1回内服で降圧効果を得られ、飲み忘れにも安心なこと、配合錠も豊富なため、治療強化した場合に錠数が増えないため、患者負担を軽減できることです。
最近は、便利な配合剤にもジェネリックが普及してきました。ジルムロ配合錠(先発品:ザクラス配合錠)、テラムロ配合錠(ミカムロ配合錠)を好んで出します。
カルシウム拮抗薬の副作用
副作用は重篤なものは極めて少ないですが、副作用には足のむくみ、ほてり、頭痛などがあります。
特に、足のむくみ(下腿浮腫)は見逃されやすい副作用です。
服用直後に発生するとも限らず、半年経過後に出現することもあるので下腿浮腫がでてきた場合は、主治医にご相談ください。高用量の場合、下腿浮腫の副作用が出やすくなります。
下腿浮腫への対応
カルシウム拮抗薬による浮腫は細動脈の拡張に起因するため、以下のいずれかで対応します。
- カルシウム拮抗薬の用量を減らす
- カルシウム拮抗薬を変更する
- ARB/ACE阻害薬を増量・追加
まずは、原因であるカルシウム拮抗薬の減量を考えます。降圧効果が不十分になる場合は、RAS阻害薬(ARB/ACE阻害薬)を追加します。RAS阻害薬は細静脈の拡張を促進するため、間質に逃げていた体液が静脈にスムーズに流れるようになるため、有効と考えられており、作用機序から考えてもカルシウム拮抗薬と相性が良い組み合わせです。
グレープフルーツジュースは摂取しないようにしましょう
その他の注意点として、グレープフルーツジュースを摂取すると、薬の降圧作用が増強される恐れがあります。カルシウム拮抗薬の代謝酵素(CYP3A4)の働きを阻害すたした結果、薬剤の血中濃度が上がると考えられています。

アムロジピン添付文書より引用
カルシウム拮抗薬服用中は、グレープフルーツジュースの摂取を控えてください。
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