肥満症に関する診療案内ページです。肥満症は内科(生活習慣病)に内包される疾患で保険診療となります。※自費診療のメディカルダイエットとは異なりますのでご注意ください。

肥満症は万病の元です

当院では肥満症を見逃さない診療設計をしています。

 

肥満症と真摯に向き合うクリニック

当院は肥満症、それに準ずる肥満の方の診療に力を入れています。

肥満は現代病

肥満は現代病と言っても過言ではありません。厚生労働省「国民健康・栄養調査報告」によると、20歳以上の人の肥満の割合は男性33.0%、女性22.3%となっています。

年代別にみると、男性では40歳代が39.7%と最も高く、次いで50歳代が39.2%となっています。一方、女性は60歳代で28.1%と最も高くなっています。

年を重ねると肥満になる理由

若い時と同じ食事、生活をしているのに太ってしまう。

これはなぜでしょうか。男性は30代から男性ホルモンが少なくなり、中年体型(ビール腹)になります。一方、女性は50歳前後(閉経)で女性ホルモンが少なくなり、中年体型(洋ナシ型、リンゴ型)になります。年を重ねると体重が増えるのは、性ホルモンの低下によって基礎代謝が落ちたことが原因です。男性の30代以降、女性の50代以降にじわじわと体重が増えることは、加齢による一種の生理現象とも言えます。

体重が増えるだけならまだ良いですが、内臓脂肪が蓄積することで、同時期から血圧、脂質、血糖などの異常値を伴うことが多くなります。後述する肥満症です。

対象者全員に無料でInBodyで肥満診断しています

内科(糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症など)の初診の方に全員に、InBodyを用いて肥満診断を行っています。肥満は万病の元であり、肥満を解消することで治療薬を減らせる、または薬が要らなくなる可能性を秘めています。

肥満を見逃しません!

ただの肥満とは違う?肥満症を正しく理解しよう!

BMIはあくまで身長に対する体重の大小を評価したもの

肥満の診断に必要なのはBMIです。BMI(body mass index)は、体重を身長(m)の2乗で割ったもので、単位は kg/m2 です。

体重70kgの人がいたとして、身長 178cmであればBMI22で適正体重ですが、身長160cmの人であればBMI27.3で肥満となります。

肥満の定義と肥満度判定

肥満の判定にはBMIが利用されます。肥満とは脂肪が過剰に蓄積した状態で、BMI ≧25 であるものと定義されます。

ここで注意したいのが、BMI25以上といっても肥満とは限りません。ボディービルダーのような筋肉質の人は体重が重くBMIが25以上のこともありますが、その体組成は筋肉優位なので肥満ではありません。あくまで脂肪優位でBMIが25以上の人が肥満とされます。

肥満診断にはInBodyが有用です

当院では医療用の体成分分析装置であるInBodyを導入していますので、体組成の評価、肥満の診断が可能です。実際にBMIが高くても肥満ではない例、隠れ肥満の例をデータでお示しします。

BMIは高いが、実際は筋肉質

筋肉型体型の男性,BMIは30.0kg/㎡の標準以上で見た目の体格は大きいですが、体脂肪率は15%の標準であるため実際は筋肉質な体型です。

BMIは標準だが、実際は肥満体型

低筋肉型肥満(やせ型肥満)体型の女性BMIは21.0kg/㎡の標準で見た目としては普通の体型ですが、体脂肪率は33%で標準より高いため実際は肥満体型です。

BMIだけでは見えてこない、隠れ肥満も見つかるぞい!

肥満と肥満症はイコールではありません

これもよく誤解されることですが、肥満と肥満症はイコールではありません。

「肥満症」は肥満に加えて健康障害を合併※する病態と定義されます。※もしくは医学的に減量の必要性を要する病態

肥満症の治療

肥満度、体組成に加えて健康障害の評価を行うことが肥満症治療には重要です。

合併症の検査、内科的治療を並行

まずは健康障害をきたしていないかの検査を行います。具体的には

  • 血圧測定(高血圧)
  • 血液検査(糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症)
  • 尿検査(腎臓病)
  • 心電図検査
  • 血管年齢測定

などの検査を広くおこないます。そこで高血圧、脂質異常症、高血糖などの疾患が明らかになった場合は、個別にそちらの内科的治療を行ないます。程度にもよりますが、治療の先延ばしが望ましくない状態(高血圧ならば、Ⅱ度高血圧 収縮期血圧 160mmHg以上)と医師が判断した場合は、初診から治療を開始します。

減量目標はBMIによって異なります

減量というと10〜20kg単位で痩せて標準体重(BMI 22前後)にならなければいけない!と思い高すぎる目標を掲げていることがありますが、実は数kg痩せるだけでも健康障害が改善することがわかっています。

身長165cm、体重81.7kgのBMI 30(肥満2度)の方は、現体重の3%(2.5kg)の減量、95kg、BMI 35の高度肥満症の方は、5%(4.75kg)〜9.5kgの減量です。どうでしょうか?意外と減量目標が高くないことがおわかりでしょうか?

減量で降圧剤が不要になる可能性もあります

減量による降圧効果を提示します。減量による効果は馬鹿にできません。

体重日記による行動療法

体重日記は、毎日体重を計測しグラフ化することでダイエット成功をサポートするツールで、ダイエット意識の顕在化に有用です。厳格なグラフ化体重日記は「起床直後、朝食直後、夕食直後、就寝前」の1日4回計測しますが、当院では日常生活に合わせるため、

「1日1回起床直後かつ排尿後」の体重を毎日記録しグラフ化

するように簡略化して導入しています。日々のありのままの体重を記録しましょう。それだけで効果はあります。

【実際の記入例】

 

体重記録はアプリでもOKです

体重日記はアナログですが、日々の行動にセーブ(自制)がかかるため、体重管理に大変有用です。「でも、毎日記入して受診のたびに持ってくるのは正直面倒…」そこでアプリで簡単に記録できるニプロげんきノートの利用も可能です。

体重だけでなく、血圧の記録も必要な方はニプロげんきノートにまとめて記録いただくようお願いしています。

※Bluetooth対応機器を購入すれば、「血圧」「体温」「血糖」「体組成」の測定値はげんきノートアプリへ自動登録させることも可能です。

薬物療法

肥満症に保険で処方可能な薬剤として、漢方薬があります。

  1. 防風通聖散
  2. 防已黄耆湯
  3. 大柴胡湯

 

タイプ別 漢方処方

防已黄耆湯は水太りタイプの浮腫みがちの方へ、防風通聖散はお腹周りの脂肪が気になる方で脂肪燃焼を期待する方へ、大柴胡湯はイライラでストレスがたまりがちな方におすすめです。

便の性状でも分けることが可能で、便秘気味の方は防風通聖散または大柴胡湯(大黄含有)、軟便の方は防已黄耆湯がオススメです。

当院の処方の決まりとしては、漢方は生薬を複数種類調合している薬剤なので、肥満症治療としてするのは原則として1度に1種類を処方します。(2種類併用は安全のため行いません)

処方の可否は医師が判断します!

受診をご希望の方は「内科」でご予約ください。

予約について

CLINICSアプリによる予約をお願いしています。(予約なしでの受付、電話予約も可能ですが、来院後に問診票に回答頂きます。)

予約時に必要なもの

会員登録には保険証が必要です。またオンライン診療にはクレジットカード登録が必要です。お手元に準備をお願いします。

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診療メニュー

予約可能な診療メニューです。(時期によって変動があります)

  • 内科外来(糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、健診異常)
  • 内科(その他)
  • アレルギー外来(花粉症、View39)
  • 睡眠薬お薬外来
  • 発熱外来
  • メディカルダイエット
  • AGA外来

アプリ予約時の注意点

アプリ予約の診療メニューの初期画面は「オンライン」がデフォルトで選択されています。ご来院での予約を希望の方は、「対面」に切り替えてメニューの選択をお願いします。

予約枠が空いていないとの問い合わせが多いのでご確認ください。

予約について詳しく知りたい方は、こちら